こんにちは。
コンサルタントの上草です。
財務分析、したことはありますか?
何だか難しい専門用語を並べられても、、という社長は多いのではないでしょうか。
確かに、売上債権回転期間などとコンサルに言われても意味不明ですよね。
今日は、中小企業経営においてとても重要な点をお話します。
財務分析には、収益性、安全性、生産性、成長性などの項目がありますが、
まずは安全性に着目するとよいと思います。
安全性の指標として
・現預金
・流動比率
・当座比率
を挙げます。現預金は分析指標と言えるか分かりませんが、極めて重要なのであえて書きました。
流動比率とは、貸借対照表の流動資産/流動負債*100で計算します。
例えば、
■流動資産600(現預金300、売掛金200、棚卸資産100)
■流動負債300(買掛金100、支払手形100、短期借入金返済100)
とすると、流動比率は200%となり、一般に安全性が高いと言えます。
当座比率とは、流動資産のうち棚卸資産等を除いた、より現金化しやすい資産と流動負債を比べるものです。
当座資産/流動負債*100で表されます。
例えば、
■当座資産500(現預金300、売掛金200)
■流動負債300(買掛金100、支払手形100、短期借入金返済100)
とすると、当座比率は166%となり、一般的に安全とされる100%を上回っています。
計算が入ると少し難しく感じるかもしれませんが、貸借対照表の数字をいくつか比べるだけですので、そこまで難しくありません。
大事なのは、定期的に計算してみることです。
1回だけ実施して一喜一憂しても意味がありません。
それよりも、この指標を改善するためにどうすればよいかを、考えることに意味があります。
具体的には、現預金、売掛金が多くなればいいのですから、
例えば、
・前金を頂く
・工事完成後の支払い期限を60日から30日にしてみる、契約段階でそのように説明する。
・手形取引を縮小する
・値上げの工夫をする(取引先への相談、セット売り、新たな価値の提供ほか)
など、販売価格の見直しや、売上の早期回収を念頭に見直します。
ROEなどの指標を耳にしたことがあるかもしれませんが、まずは、手元の現預金に注目してみましょう。