日本政策金融公庫の創業融資制度である「新創業融資」の借入をした後、追加で融資を受けたい場合、どのような状況であれば、受けやすいのでしょうか。
返済実績
金融機関は、返済状況を通して信用を確認します。毎月の返済期日に遅れたりすると、信用に傷がついてしまうことになります。
創業融資を受けると、「返済猶予」の期間が設定されることがあります。この期間は返済実績がつきませんから、それ以降の返済実績が見られます。
支店等にもよるでしょうが、約1年(12回)程度の返済実績は必要とされています。
追加融資の申請をするには、まずは返済実績を確保しましょう。
創業計画書の達成値
返済実績とあわせて、創業計画書で記載した売上や利益の計画値が達成されているかも重要な点となります。
計画では月50万円の売上を見込んでいたのに、事業開始1年後でも月30万円の売上までしか達成できていなかったり、利益が極めて低調の場合、追加融資の判断はシビアになるでしょう。
融資をしても、全て返済してもらわないと、金融機関側としては困るのです。
その意味でも、「創業計画」は極めて重要です。根拠のない売上計画や、甘い経費の計上をすると、資金調達面でも窮地に陥ります。
前向きな資金需要であること
・売上が順調で、新たな設備投資をしたい、宣伝広告を強化しさらなる売上向上を図りたい等、前向きな資金需要、資金使途の場合、公庫担当者の方には気持ちよく話を聞いてもらえるはずです。
・厳しい業況の場合でも、相談することは良いことですが、現状の正確ば分析や、これからの事業展開、融資を依頼する資金使途の明確な説明、実現可能な経営計画を伝える必要が出てきます。いずれにせよ、厳しい展開と言えます。
まとめ
・少なくとも12回の返済実績を作る。
・創業計画の達成を目指す。
・前向きな設備投資などは可能なケースも。
・資金繰りが厳しい場合、追加融資は厳しい可能性。
・相談は可能だが、現状分析と今後の事業計画を綿密に行うことが最低限。