1 経営革新計画とは
中小企業等経営強化法 第十四条(抄)
「特定事業者は、経営革新に関する計画を作成し、行政庁に提出して、その経営革新計画が適当である旨の承認を受けることができる。」
※特定事業者とは従業員数が一定以下の会社や個人。
と規定されています。
つまり事業者が、経営の相当程度の向上が図られる新事業を計画し、国や県のお墨付きを貰うことにより、社内及び対外的に経営革新への取組を表明し易くなったり、融資や補助金、その他各種国の制度を活用できるようになります。
経営革新支援(経営革新計画) (METI/経済産業省関東経済産業局)
2 メリット
・事業計画を策定することで、計画的な経営が可能となる。
・社内及び取引先(銀行含む)に取組を伝えやすくなる。
・県知事(大臣)からの承認審査のを経るため、実現可能性が高いと言える。
・経営革新計画の承認を要件とする補助金審査の加点や補助金額増加措置が見られる。
・日本政策金融公庫からの融資利率が低くなる。国民生活事業:「新事業活動促進資金」基準金利▲0.65%等(最新の情報を確認してください)
・信用保証協会による普通保証枠が2億8,000万円追加される。
・その他(高度化融資制度、食品等流通合理化促進機構による債務保証など)
3 デメリット
・計画策定に知識と時間がかかる。損益計画の策定あり。
・県庁の担当者に事前に説明したり、プレゼンテーションを求められることがある。
・計画を提出しても承認されない場合もある。
・専門家に支援を依頼した場合、報酬が発生する。
・3年~5年の計画を策定するが、定期的に行政庁に報告が生じる。
4 認定事例
■秋田県
秋田県の中小企業経営革新計画の承認状況 | 美の国あきたネット (akita.lg.jp)
■青森県(下欄の参考資料から)
経営革新計画 ~中小企業等経営強化法に基づく承認制度のご案内~|青森県庁ウェブサイト Aomori Prefectural Government
■岩手県(比較的多いです)
岩手県 – 経営革新計画承認までの流れ (pref.iwate.jp)
■山形県
中小企業経営革新事業について | 山形県 (pref.yamagata.jp)
■宮城県
経営革新/「経営革新計画」承認企業一覧 – 宮城県公式ウェブサイト (pref.miyagi.jp)
■福島県
経営革新計画承認企業一覧トップ – 福島県ホームページ (fukushima.lg.jp)
5 補助金申請における加点
■ものづくり補助金
■秋田県ものづくり総合革新支援事業
通常の補助上限額300万円に加算額を加え、最大800万円まで補助
■この他、自治体の補助金公募において、経営革新計画の承認事業者が優遇されるケースがあります。
6 弊所のサポート
■経営革新計画の申請支援
損益計画を立てる必要があるため、計数計画の設定に不慣れな方もいるかと思います。経営革新計画は、中小企業等経営力強化法を根拠とした官公署に提出する書類であるため、行政書士業務として助言及び書類作成の支援を行います。
■経営革新計画達成のための伴走支援
経営革新計画の真の目的は、新事業を行うことによる経営力の向上、つまり経営改善です。経営革新計画の承認を受けても、計画の予実を見ていかなければ絵にかいた餅になってしまいます。そのため、定期的な訪問を通して、計画したアクションプランの実現を伴走支援します。
例えば、補助金申請をした後の交付申請手続きや、実績報告の支援。
例えば、銀行融資等の資金調達が必要となった際の損益計画書の作成支援。
例えば、社員教育の一環におけるコンプライアンス研修講師。
例えば、経営革新事業における予算(資金繰り)管理の支援。
等の支援が考えられます。
■補助金支援
経営革新計画による新事業を行うにあたり、新たな設備導入が必要な場合が多いです。
この際、適した補助金申請を、事業計画書の作成から支援します。併せて、必要に応じ経営力向上計画等の申請も支援します。
7 報酬
■経営革新計画策定支援
・20万円~
■経営革新計画伴走支援
・1万円~
■補助金による設備導入支援
・着手金5万円~
8 サポート対象地域
東北6県
秋田県、青森県、岩手県、山形県、宮城県、福島県
すぐに訪問しますので、お気軽にどうぞ。
9 問合せ方法
弊所HPのお問合せからメール送信ください。
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お問い合わせ » 秋田市の経営コンサルタント・行政書士 上草事務所-秋田県での補助金採択実績、融資相談実績あります。 (kamikusa-office.com)
または、
電話 018-807-2668 にお電話ください。
Mail info@kamikusa-office.com にメール送信ください。
10 所長の所感
1 補助金申請の加点等のメリットばかり取り上げられるが。
経営革新計画の取得を意識する時は、「高額設備の導入時」「新しい製造方法や、サービスの提供方法を考案した時」「新商品の開発をした時、する時」等になると思われます。確かに、ものづくり補助金での加点は、事業継続力強化計画と並んで非常に貴重です。ですが、そればかりを重視していると、肝心な計画の予実がおろそかになります。
やはり、上記のような機会は、企業にとって大事な経営上の節目にあたりますから、根拠を持った数値計画を労力が掛かっても一度設定し、計画どおり進んでも、進まなくても、計画の設定及び実施の事実が生まれ、確実にPDCAの一環になります。
2 設備投資は経済的かつ適切な時期に
設備投資をするにあたり、国の優遇制度をどれだけ把握していますでしょうか。
経営力向上計画、申請可能な国・自治体補助金の申請、経営革新計画、金利の優遇制度の活用、先端設備等導入計画、事業継続力強化計画など色々ありますが、どの制度を使うか、整理出来ていますでしょうか。
これまで多くの経営者と話してきましたが、これらの制度を縦横無尽に活用している社長はかなり稀で、購入意思決定後、早い段階で発注するケースが多いように感じます。
設備導入は概ね1年程度の計画を持つのが理想です。その期間があれば、会社の資金繰りの状況を見て、キャッシュポジションの高い時期に現金支払を行ったり、補助金の加点措置(経営革新計画、事業継続力強化計画等)を行ったり、補助金の採択を1回の申請ではなく、2回、3回と予定することが可能になります。それをするには、毎年、又は適時のタイミングで、経営計画を立て、実行していくことが重要です。
ただし、商機を逃さないことも重要であるため、即購入の意思決定も当然あり得るわけです。
3岩手県は国の制度を活用するのがとても上手に感じる。
岩手県の事業者は、経営革新計画に限らず、各種補助金の申請の件数が多い傾向があります。結果、補助金の採択例も多い傾向があります。
新型コロナ、物価高など経営環境は厳しい状態ですが、与えられた制度を活用して、できる事はやるという姿勢が、各制度の件数に表れていると感じるのです。
もちろん、補助金の採択件数が多いから必ずいいというわけではありませんが。
4東北地方を元気にしたい
皆様の事業の継続、発展を心から応援しています。
市場環境は厳しいですが、お力になるので頑張りましょう。
私が必要であれば、お声かけください。