Webサイト制作や、システム構築の会社が陥りやすい資金難について、一例を解説します。資金難とは、売上高が上がっていない状態ではなく、支払いを行う際の「現金」が不足している状態です。
■そもそもなぜ資金繰りが悪化するのか?
大きな理由としては、
① 商品(今回ならWebサイトやシステム)を提供する前に、人件費等の支払いが先行する。
②売上をが全て入金されるのが納品後だから
が考えられます。
③開発期間が長く、売上の変動も大きい
専門的には、経常運転資金が多いほど資金繰りが難しくなっていきます。
また、固定費が多いと、損益分岐点比率といって、利益が出るギリギリラインが高くなり、収益が生まれにくい体質になります。固定費には、家賃、人件費などがあります。
■ではどうすれば?
①銀行から当座貸越による融資枠を得る
当座貸越とは、銀行融資の1つで、当座貸越とは、あらかじめ決められた限度額までなら自由にお金を借りたり返済したりできる融資形態です。この融資枠を獲得するためには、自己資本比率、経常黒字、業歴等が審査されると言われます。審査は厳しいですが、当座貸越枠を得ることを念頭に入れておくとよいです。
②手形貸付を用いる
俗にテガシなどと呼ばれ、短期融資に用いられます。
「手形」とありますが、受取手形や買入手形とは少し違います。あくまで融資の1形態となります。システム等製作が完了し、売上が入金されるまでの間に借りるという使い方が行われます。「ひも付き融資」などとも言われます。
また、年2回程度の賞与資金を賄うために、短期借入金で融資を受け、毎月の支払額を平準化し、手元現金の大きな変動をなくする方法もあります。
③短期継続融資を申し込む・交渉する
短期継続融資とは、借入期間が1年以内の短期融資を、返済期日に手形貸付等によって借入を継続する方法です。短コロなどとも言われます。通常、無担保無保証で借りることができ、利息のみの支払いでOkです。資本的な性格があります。
短期継続融資は、審査の上、経常運転資金相当額の範囲内で認められます。経常運転資金とは、売上債権+棚卸資産-仕入債務で求められます。要するに、仕入、売上、入金のサイトのずれによる資金の減少部分です。
これを認めてもらうことで、毎月の約定返済分が減ることになりますので、資金繰りの改善になります。
この他、財務上の対策によって、資金繰りを安定させることができる場合があります。
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秋田県信用保証協会の制度もありますが、短期継続融資は無担保無保証を目指します。